令和3年3月19日金曜日
今年度最後となる3月度例会は「新会員さん出番ですよ!」と題し、zoomと合わせたハイブリッド例会として、志ほ川バイパス店にて開催されました。
毎年この例会は、新会員さんが自分をさらけ出し、富士宮支部の新たな辞書の1ページとなっていく登龍門でもあります。今回も3名が報告を済ませ、支部の辞書が厚みを増すこととなりました。
1人目は「宮崎ふとん店 宮崎哲也氏」
宮崎氏は「あきらめが悪い私です」と題し、3つのターニングポイントにおいて、自分の人生がどのように変遷してきたのかについての報告でした。
数学者としての夢に向かって走り続けた青年時代
社会人として基礎を叩き込まれた塾講師時代
婿入りして寝具店・山小屋経営を営む現在
夫々に辿ってきた経験は違えど、本質を極めようとする気持ちから、「メーカーのものを売っているだけでいいのか?」との疑念にとらわれ、自社のオリジナル商品として、オーダーメイドの快眠枕の販売を手掛けることとなります。その姿は、研究者としての土台があったからこそ今に活きているのではないかと思われます。
「小売りからメーカーへ 世界のMIYAZAKIブランドへ」
この10年ビジョンに向けて、同友会活動で得ていく知識・経験が、更なる進化へ向け、活かされていくと思われます。
http://miyazaki-jp.net/
2人目は「株式会社 大一セラム 関澤新一氏」
関澤氏の報告では、少年時代からの生い立ちの中で、支部の大先輩でもあり、父親でもある故・関澤紀一氏から受けた影響が、どのように氏の人生に根付いていったかについて語られました。
愛想がよく、大工になりたかったという少年時代。遊ぶためと嘯くように語られた学生時代の経験。そして学校を卒業し、最初に就職した家族経営の会社では、品質管理を担当。そこでは家族経営の良し悪しについて経験をすることとなります。25歳で取引先へ転職。10年の修行を経て、父親の経営する大一セラムに入社することになります。「自分に厳しく、人にやさしく」「人から受けた恩をきっちり返す」「人のために経営する」父親から学んだ帝王学は、自然と関澤氏の人生に活かされているように思えます。報告の中で「父親とはなんぞや?」という問いかけもありましたが、その思いは言葉ではなく背中を見て継承されて来たのだと感じました。
2017年に事業継承を行い現在に至りますが、先代の思いや生きざまは、新一氏の中で根付き新たな息吹となって、大一セラムの経営に生かされているのだと思います。
関澤氏の言葉・立ち居振る舞いを表現すると「誠実さ」の一言に収斂する報告でありました。
3人目は「ジュエン藤原(有) 藤原 崇氏」
藤原氏は、飲食店・不動産業を生業にしておりますが、ここまで至った経歴は、圧倒的な個性が際立ち、人を引き付ける表現しがたい魅力に富んだ報告だったと思います。
「やんちゃ」であっただろう学生時代から、現在に至る事業のきっかけを作ってくれた母親の話のどれを拾っても、誰しもが経験できるようなものではなく、傍から見れば痛快な出来事も、実際は苦難の連続だったろうと察せられました。
失敗や挫折を乗り越えてきたのは、藤原氏に胆力のなせる業でもあるのでしょうが、その行動力・学ぶ力は大いに参考にしなければいけない部分でもあります。大切なその部分を赤裸々に語ってくれたことに感銘を受けました。
現在は多店舗を展開しておりますが、折しもこのコロナ禍で苦戦を強いられることになりますが、経営努力を更に推し進め、さらなる展開を伺っているということ。
学ぶ力・やり切る胆力。氏の持ち合わせた魅力にあふれた報告となりました。