平成23年度 テーマ『変革』
〜天災からの復興及び更なる飛躍のきっかけを〜

 現在、去る3月11日に東北地方に東日本大震災、3月15日夜半に発生した富士宮市を震源とする震度6強の地震が発生しました。被災された方々にはお見舞い申し上げます。度重なる震災により、生活の基盤及び経済への影響がどの様に推移するか、未だ不透明な状況が継続しています。また、東京電力 福島第1原子力発電所での事故により戦後初となる計画停電を実施する事態となり、富士宮を含む関東一円及び東日本の経済状態は悪化しております。しかし徐々にではありますが、各方面からの援助などにより復興に向けた歩みが少しずつ進んでおります。

 我々中小企業家同友会富士宮支部は、様々な外部要因によって、これからも厳しくなる経済状況に如何にして変化に対応し維持発展してゆくかを学ぶ為にも、ヒントが得られる例会を目指し明確なメッセージを持った具体的な内容を心がけていきます。

 中小企業憲章の策定を推進する活動の中で、地域社会に対する責任を改めて痛感し、中小企業の存在意義を唱える活動をこれからも勧めていかなければなりません。今年度は、青懇を中心に中小企業進行条例についての勉強を自治体職員と共に協力し、学ぶ必要があるものと考えております。憲章策定は会員企業に全く無縁なものではありません。憲章を理解し勉強することによって多くの学ぶべきものが見出されていきます。

 今回被災した宮城県陸前高田市では、同友会会員が街の復興に関しての例会を既に実施しているとの報告を聞きました。「被災地復興の鍵は私たち中小企業なのだ」と。震災後のピンチがチャンスでもあります。そのチャンスをつかむ為の道のりは平坦ではありません。幾多の困難や挫折も付きまとうかもしれません。今までと同様なやり方では存続できないかもしれません。それでも我々中小企業が地域振興の大きな力になるのは間違い有りません。会員企業の力でこの危機を乗り越えましょう。

 急激な社会経済状況の変化の中でも支部会員一人一人のことをより理解し分かり合うことで、その人の考え方を理解し、知識の交流によって自分自身の問題解決の手がかりとする。そして、経営革新に踏み出すことで企業の繁栄が望めると考えます。まずはよく相手のことを知りましょう。多くの討論を重ねましょう。お互いを知ればより多くの得るものが見出せます。得たものを自社に反映させましょう。各会員がいつでもお互いを理解し相談し合えるような価値ある支部例会を開催し活発な支部活動を目指します。


23年度 静岡県中小企業家同友会 富士宮支部
支部長:簑 威頼(有限会社朝霧牧場 代表取締役)